技能実習生の配偶者ビザ取得
技能実習生の配偶者ビザ取得
日本に来日している外国人技能実習生と知り合い、交際を重ね、国際結婚をお考えの日本人も少なくないのではないでしょうか。結婚したのであれば、当然日本で一緒に暮らすことをお考えのはずです。技能実習生として来日した外国人が、日本人との結婚の末、配偶者ビザを取得することは出来るのでしょうか。
技能実習制度とは
外国人技能実習生は年々数を増しており、令和に入ると年間40万人もの実習生が来日しています。国別でみると50%以上がベトナムとなっており、次いで中国、インドネシアとなっています。外国人技能実習生が日本に来日する目的は、技能実習法とその関連法令が定める技能実習制度に基づいています。
「技能実習制度とは」
技能実習制度は、我が国で培われた技能、技術又は知識の開発途上地域等への移転を図り、当該開発途上地域等の経済発展を担う「人づくり」に寄与することを目的として創設された制度です。
つまり国際貢献に主眼を置いており、開発途上国へ技術的を持ち帰ってもらうための制度なのです。したがって、来日した技能実習生は本国へ帰国するのが前提となっております。技能実習の途中で日本人と結婚し、配偶者ビザへの変更を考えた場合、技能実習制度の趣旨から外れてしまうため、ビザ取得の可能性はとても低いと言えるでしょう。
原則は技能実習を修了し一旦帰国
外国人技能実習生が実習の途中で日本人と結婚し、配偶者ビザへ変更手続きをするのはとても困難となっています。配偶者ビザを取得するのであれば技能実習期間を終えて後、一旦本国に戻り資格をリセットした後に日本に呼び寄せる、「在留資格認定証明書」交付申請をするのが一般的です。期間を満了し一旦帰国しているので、技能実習生としてではなく、通常の外国人配偶者として取り扱われるので不許可リスクは格段に下がります。原則的にはこの方法で配偶者ビザを取得することになります。
「一旦帰国し、呼び寄せる場合の流れ」
①技能実習期間を修了し、一旦帰国
当初の目的通り、技能実習期間を満了し、一旦本国へ帰国します。
②結婚手続き
日本、相手国の両国での結婚手続きを完了します。法的な結婚手続きを完了させないと、配偶者ビザの申請は出来ません。
③在留資格認定証明書交付申請
外国人配偶者を日本に呼び寄せるための配偶者ビザ申請をします。審査期間は1ヵ月~3ヵ月ほどかかります。
④査証(ビザ)の発給
在留資格認定証明書が交付されたら、本国にいる外国人配偶者へ証明書を郵送します。郵送された証明書とパスポートを相手国の日本大使館へ持っていき、査証(ビザ)の発給をしてもらいます。
⑤入国
無事、査証(ビザ)の発給を受けたら来日することが出来ます。
技能実習から配偶者ビザへ変更
先ほどから申し上げているように、技能実習から日本人の配偶者へとビザを変更するのはとても難しく、不許可のリスクが非常に高くなります。原則は一旦帰国をおすすめします。では、技能実習生からそのまま配偶者ビザに変更できるのはどうのようなケースになるのでしょうか。
技能実習生が妊娠や出産が迫っているような特別の事情が必要になります。併せて、技能実習生の送り出し機関、管理団体、受け入れ期間からの結婚承諾などの調整が必要になります。この調整がとても難しく、よほどのことがなければ技能実習から配偶者ビザへの変更は認められないでしょう。原則通り、一旦本国へ帰国し、改めて日本に呼び寄せる方法のご検討をおすすめします。
◎お気軽にご相談ください
配偶者ビザを取得するためには要件を押さえ申請をすることが大切になります。入管では偽装結婚防止の観点から、年々審査が厳しくなっています。配偶者ビザ申請にあたっては、婚姻の「真実性」を明らかにすることが重要です。
申請にあたって不安・心配があれば、まずは当事務所にご相談ください。外国人ビザの専門家である行政書士が、お客様一人ひとりにあったプランを提供いたします。無料相談も承っておりますので、お気軽にご相談ください。まずは電話またはメールにてお問合せください。
この記事の監修者
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たろう行政書士事務所 代表
外国人VISA、在留資格を専門に取扱う「申請取次行政書士」
専門分野:配偶者・国際結婚ビザ、外国人就労ビザ、永住申請、帰化申請
【運営サイト】
たろう行政書士事務所
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