タイ人との国際結婚
目次
タイ人との国際結婚
日本人とタイ人の結婚手続きについて解説していきます。外国人と結婚する国際結婚の場合、日本人同士の結婚手続きとは若干異なります。届出先はどちらも市区町村役場となりますが、提出書類に違いがあります。日本人同士の場合、婚姻届、戸籍謄本、本人確認書類、印鑑などで届出が出来ますが、国際結婚の場合、パスポートや婚姻要件具備証明書など聞きなれない書類も必要になります。実際に必要な書類は相手方の国によって異なります。また、どちらの国から先に結婚手続きを進めるかによっても、必要な書類が異なってきます。タイ人との国際結婚の場合どのような手続きが必要なのでしょうか。詳しくみていきましょう。
結婚の条件
タイ人との国際結婚を成立させるためには、お互いの国の結婚条件を満たしている必要があります。配偶者ビザを申請するためにも、必ず双方の国で法的に結婚手続きが完了していなければなりません。
婚姻年齢
日本人は男性18歳・女性16歳から、タイ人は男性17歳・女性17歳から結婚手続きができます。女性が再婚する場合、再婚禁止期間があり、離婚後310日間は結婚することはできません。
婚姻要件具備証明書
日本人同士の結婚と決定的に異なるのが「婚姻要件具備証明書」です。日本人同士の場合、お互いの戸籍で結婚条件を確認できます。外国人の場合、婚姻要件具備証明書で結婚条件に問題がないことを証明します。婚姻要件具備証明書とは、いわゆる「独身証明書」のことです。母国の法律で結婚することに問題がないことを証明する書類で、各国の公的機関で発行されます。しかしながら、現在タイでは婚姻要件具備証明書の発行を行っておりません。婚姻要件具備証明書の代わりに「婚姻状況証明書」を取得します。婚姻状況証明書はタイ市区役所で発行されます。発行された婚姻状況証明書はタイ外務省で認証を受け、更に在日タイ王国大使館・領事館にて認証を受けます。
手続きの順番は?
結婚手続きは日本から進めるか、タイから進めるか、悩んでらっしゃる方もいると思います。手続きを進める上でどちらがスムーズになるかは、お相手が日本に滞在しているか、まだタイに住んでいるかで変わってくるでしょう。タイ人配偶者が既に日本に住んでいるのであれば、日本から結婚手続きを進めるのがスムーズでしょう。この後、双方の手続き方法をご紹介しますので、お二人の状況に合った選択をされるのがよいでしょう。
ご相談ください
当事務所は国際結婚手続きから配偶者ビザ申請代行まで、一貫したサポートを行っております。サポートのご相談は電話、又はメールでお気軽に。無料相談実施中。
日本で先に結婚手続きをする場合
日本国内の手続き
1. タイ市区役所発行の「婚姻状況証明書」※タイ外務省、在日タイ大使館・領事館にて認証を受ける
2. 日本市区町村役場で婚姻届を提出する
3. 市区町村役場から婚姻事実が記載されている戸籍謄本を取得する
4. 取得した戸籍謄本を日本の外務省で認証を受ける
5. 外務省で認証済みの戸籍謄本をタイ語に翻訳する
6. 認証済みの戸籍謄本とタイ語翻訳文を在日本タイ王国大使館・領事館で翻訳認証を受ける。
(※夫婦二人ともタイに行き、その後の申請を直接行う場合は、下記7~9の申請は不要です)
7. 在日本タイ王国大使館・領事館にて、委任状の申請 (タイ市区役所にて婚姻手続きを行うため)
8. 在日本タイ王国大使館・領事館にて、姓名変更に関する同意書の申請 (夫婦二人ともタイに渡航できず、タイ市区役所にて婚姻書類に署名出来ない場合、婚姻書類に署名する必要あり)
9. 在日本タイ王国大使館・領事館にて、女性の敬称(ミス、ミセス)に関する証明書の申請 (タイ国籍の女性のみ)
タイ国内の手続き
1. 翻訳認証済みの戸籍謄本をタイ外務省で認証を受ける 。
2. タイ外務省で認証を受けた後、タイ国籍者の住所登録のあるタイ市区役所で「家族身分登録書(婚姻)」を申請する。
3. 「家族身分登録書(婚姻)」の発行後、「住居登録証」 の記載事項を婚姻後の夫/妻の姓名に変更する手続き等を行う。
4. タイ市区役所で新しく国民身分証明書を申請し、タイ外務省で新しくパスポートを申請する。(本人がタイに帰国しない場合、在日タイ大使館・領事館で新しく国民身分証明書とパスポートを申請する)
以上で日本、タイ双方の国の婚姻手続きは完了です。
タイで先に結婚手続きをする場合
結婚資格宣言書・婚姻要件具備証明書の取得
タイで先に結婚手続きをする場合、在タイ日本大使館で日本人の結婚資格宣言書と婚姻要件具備証明書を取得します。取得後、タイ国外務省領事局の認証を受け、タイ国郡役場に提出することになります。なお、在タイ日本大使館での証明書申請及びタイ国郡役場での婚姻届時には、日本人配偶者が直接出向く必要があります。手続きが終了するまでに約1週間を要しますので、滞在期間に余裕をもって行くのがよいでしょう。
「在タイ日本大使館での必要書類」
必要書類 | |
日本人 | ・住民票 ・戸籍謄本(※離婚歴がある方は離婚事項が記載されている前の戸籍も必要) ・在職証明書(※公証人役場、法務局認証済みのもの、無職の方は不要) ・所得証明書(市区町村役場発行のもの、源泉徴収票の場合は公証人役場及び地方法務局認証済みのもの) ・パスポート ・委任状(代理人申請の場合に必要) |
タイ人 | ・身分証明書 ・住居登録証(原本及びコピー) ・パスポート ・※離婚歴・氏名変更・婚姻歴のない子供がいる場合は別途登録証の提出が必要 |
交付された結婚資格宣言書と婚姻要件具備証明書はタイ語に翻訳の上、タイ国外務省で認証を受けます。
タイ国郡役場にて婚姻届を提出
結婚資格宣言書と婚姻要件具備証明書が認証された後、当事者2人でタイ国郡役場にて婚姻届を提出します。婚姻届時の必要書類は、直接お届けになる郡役場にご確認ください。婚姻届と必要書類を提出し、「婚姻登録証」が発行されればタイでの婚姻手続きは終了です。
日本側へ報告的届出
婚姻登録証が発行されてから3ヵ月以内に日本の市区町村役場、又は在タイ日本大使館へ報告的届出をします。
婚姻届の提出 | 必要書類 |
---|---|
日本人 | ・戸籍謄本 ・婚姻届 |
タイ人 | ・婚姻登録証 ・住居登録証 |
以上で日本側の手続きも終了となり、双方の国での結婚が成立します。
国際結婚Q&A
結婚後の氏はどうなるの?
国際結婚の場合、婚姻が成立しても姓はそのままです。日本人配偶者の戸籍に婚姻した事実が記載されるだけで、外国人には戸籍は作られません。外国人の氏を名のりたい場合、婚姻の日から6か月以内に戸籍届出窓口に氏の変更の届出をすることで、氏を変更できます。
海外で出産した場合の注意は?
日本国籍を失わせないためには、出生の届出と同時に「国籍留保の届出」を行うことが必要です。出生の届出は生まれた日から3か月以内に行わなければなりません。
配偶者ビザを取得したいのですが
配偶者ビザを取得するためには、結婚が成立しているだけでは許可はおりません。婚姻届を提出するのは市区町村役場となりますが、配偶者ビザの審査を行うのは出入国管理局となっており、全く別の機関で審査を行っています。結婚すれば自動的にビザがもらえる訳ではないので注意が必要です。配偶者ビザを取得するためには条件を満たし、必要な書類を提出することが重要です。
配偶者ビザについて
⇒配偶者ビザの条件はこちら
⇒配偶者ビザの必要書類はこちら
⇒配偶者ビザの申請方法はこちら
◎お気軽にご相談ください
配偶者ビザを取得するためには、要件を押さえ申請をすることが大切になります。入管では偽装結婚防止の観点から、年々審査が厳しくなっています。配偶者ビザ申請にあたっては、婚姻の「真実性」を明らかにすることが重要です。
申請にあたって不安・心配があれば、まずは当事務所にご相談ください。外国人ビザの専門家である行政書士が、お客様一人ひとりにあったプランを提供いたします。無料相談も承っておりますので、お気軽にご相談ください。まずは電話またはメールにてお問合せください。
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この記事の監修者
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たろう行政書士事務所 代表
外国人VISA、在留資格を専門に取扱う「申請取次行政書士」
専門分野:配偶者・国際結婚ビザ、外国人就労ビザ、永住申請、帰化申請
【運営サイト】
たろう行政書士事務所
帰化東京サポートセンター
雇用・就労ビザ東京サポートセンター
経営管理ビザ東京サポートセンター
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